コンクリート構造物の表面がボロボロになっていませんか。
コンクリートは経年劣化によってさまざまな症状が現れ、放置すると建物の寿命を縮めてしまう可能性があります。
そこで、この記事ではコンクリートの劣化状態をチェックする方法と対処法について紹介しますので、ぜひご参考ください。
コンクリート表面のボロボロの原因をチェック!劣化症状別の特徴
コンクリートの劣化症状は、見た目だけでなく、その原因や危険度もさまざまです。
適切な補修を行うためには、まずは劣化症状を正しく理解することが重要です。
ここでは、代表的な3つの劣化症状とその特徴について解説します。
1:ひび割れ
コンクリートのひび割れは、最も一般的な劣化症状の一つです。
原因としては、施工時の不具合や経年劣化によるコンクリートの収縮、地震や地盤沈下などによる構造的な影響などが挙げられます。
・ひび割れの幅が0.3mm未満の場合:
「ヘアークラック」と呼ばれ、構造への影響は小さく、緊急の補修は不要です。
しかし、見た目に影響を与えるため、放置すると見た目の悪化やひび割れの拡大につながる可能性があります。
・ひび割れの幅が0.3mm以上の場合は:
「構造クラック」や「貫通クラック」と呼ばれ、構造に影響を与える可能性があります。
放置すると、鉄筋の腐食やコンクリートの剥落につながり、建物の強度低下や安全性に影響を及ぼす可能性があります。
2:爆裂
コンクリートの爆裂は、内部の鉄筋が錆びて膨張することで、コンクリートが内側から破壊される現象です。
・コンクリートはアルカリ性を保つことで鉄筋を腐食から守っていますが、空気中の炭酸ガスと反応することで、表面から徐々にアルカリ性を失う「中性化」が進行します。
・中性化が鉄筋にまで達すると、鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートに爆裂を生じさせます。
爆裂は、放置すると範囲が拡大し、建物の強度低下や漏水、さらには建物の崩壊につながる可能性もあるため、早急な補修が必要です。
3:欠損
コンクリートの欠損は、物理的な衝撃や外力によって、コンクリートが欠けたり、剥がれたりする現象です。
・原因としては、物が衝突したり、凍結と融解を繰り返す凍害や、コンクリート中のアルカリ成分と反応するアルカリシリカ反応などが挙げられます。
・欠損は、その大きさや位置によって、構造への影響が異なります。
小さな欠損でも、放置すると鉄筋の露出や水分の侵入につながり、腐食や強度低下を招く可能性があります。

劣化症状別の適切な補修方法
コンクリートの劣化症状は、原因や程度によって適切な補修方法が異なります。
ここでは、代表的な3つの劣化症状に対する具体的な補修方法と、DIYでできる簡易補修、専門会社に依頼する際の注意点について解説します。
1:ひび割れの補修方法
ひび割れの補修方法は、その幅や深さによって適切な方法が異なります。
・ヘアークラックなどの小さなひび割れ:
「フィラー」と呼ばれる下地補修材を擦り込む「フィラー擦り込み工法」が有効です。
DIYでも可能な簡易的な補修方法ですが、専門会社に依頼することでより効果的に補修することができます。
・幅が0.3mm~1mm程度のひび割れ:
「エポキシ樹脂注入工法」が効果的です。
この工法は、ひび割れの奥深くまでエポキシ樹脂を注入することで、ひび割れを完全に塞ぎ、強度と防水性を向上させることができます。
・幅が1mm以上の大きなひび割れ:
「Uカットシーリング充填工法」が有効です。
この工法は、ひび割れ周辺をU型に削って溝をつくり、シーリング材やエポキシ樹脂を充填することで、ひび割れを補修します。
2:爆裂の補修方法
爆裂の補修は、再発を防ぐために適切な手順で行う必要があります。
専門会社に依頼することをおすすめします。
3:欠損の補修方法
欠損の補修方法は、欠損の大きさや位置によって異なります。
・小さな欠損:
「モルタル補修」や「エポキシ樹脂補修」などが有効です。
DIYでも可能な簡易的な補修方法ですが、専門会社に依頼することでより強度のある補修を行うことができます。
・大きな欠損:
コンクリートを完全に撤去し、新しくコンクリートを打設する「コンクリート打設補修」が必要となる場合があります。

まとめ
コンクリートの劣化症状は、放置すると建物の強度低下や漏水、さらには崩壊につながる可能性があるため、早急な補修が必要です。
適切な補修方法を選択するためには、まず劣化症状を正しく理解し、原因を特定することが重要です。
ひび割れ、爆裂、欠損など、それぞれの劣化症状に対して適切な補修方法が存在します。
DIYでできる簡易的な補修方法もありますが、構造的な問題が疑われる場合は、専門会社に相談することをおすすめします。
専門会社に依頼する際は、事前に見積もりを依頼し、費用や工期などを確認することが大切です。
当社では塗装工事の進捗確認や、万が一のトラブル対応も中立的な立場でサポートします。
工事中の安心感が得られ、塗装業者との円滑なコミュニケーションを図れるため、ぜひお気軽にお問い合わせください。